相思相愛な空気

何よりも感動を覚えるものは
賛美歌で在るべきに違いないんだ
私よりも何よりも大切な
称えるという衝動的な共鳴の中で

真っ暗になったこの泉を飛び出して
やっと人事に過ぎゆくものたちを食い止めた
いつかは偉大な幼児の怒りに
魘されて起きる朝も来なくなる

そしてなお大地に流れているいろんなものたちを
全て飲み込んでしまえればいいのにと繰り返す
そうすることでうつむき加減の日常たちも
必要以上を求めなくても平気になってくれるかな

変えられるものなんて結局たかが知れて
訪れることができない幸福もたくさん在るよ
だから何より優しさで作られているこの歌は
不要ささえも支えにして私を救い出していく

つまりはそういう小さな現象たちが
青白く燃えて空気へと変わっていく事

衝動がいつか瞬間的には終わらなくなって
歌は誰の耳にも平等に聞こえるようになって
そして何より私を含めた無力なものが
罪を覚えることに幸せを感じるようになって

も どる